【結論】年収400万円の手取りは約315万円

年収400万円の方が実際に受け取る手取り額は、独身・扶養なしの場合で約310〜320万円です。月額に換算すると約20〜21万円(ボーナス年2回の場合)で、日本の平均年収に近い水準です。税金・社会保険料として年間約83〜85万円が差し引かれます。

この記事では、年収400万円の税金・保険料がそれぞれどのように計算されるのか、月額ベースでの生活イメージ、そして手取りを増やすための具体策まで詳しく解説します。

年収400万円の手取り額【早見表】

年収400万円は、日本の給与所得者の平均年収に近い水準です。実際に手元に残る金額はいくらになるのか、税金・社会保険料の内訳とともに確認しましょう。

年収400万円の手取り内訳
項目独身配偶者あり
年間手取り306.1万円312.5万円
月間手取り25.5万円26.0万円
社会保険料59.9万円59.9万円
所得税12.1万円9.1万円
住民税21.9万円18.6万円
実効税率23.46%21.88%

※ 東京都在住・30歳・ボーナスなしで試算。概算値のため実際とは異なります。

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年収400万円の税金・保険料の内訳

年収400万円から手取り約315万円になるまでに約85万円が差し引かれます。ここではそれぞれの項目の計算ロジックを詳しく解説します。

所得税の計算ロジック

年収400万円の場合、まず給与所得控除(124万円)が差し引かれ、給与所得は276万円になります。そこから基礎控除(48万円)と社会保険料控除(約58万円)を差し引くと、課税所得は約170万円です。

所得税は累進課税方式で計算されます。

  • 課税所得 195万円以下の部分: 税率5%

年収400万円(独身)の場合、課税所得約170万円は全て5%の税率区間に収まり、所得税額は約8.5万円となります。復興特別所得税(所得税額の2.1%)を加えると約8.7万円です。

情報

年収400万円の給与所得控除は「収入金額 × 20% + 44万円 = 124万円」で計算されます。年収が上がるほど給与所得控除の割合は低くなります。

住民税の計算ロジック

住民税は「所得割」と「均等割」の2つで構成されます。

  • 所得割: 課税所得 × 10%(都道府県民税4% + 市区町村民税6%)
  • 均等割: 約5,000円(自治体により若干異なる)

住民税の基礎控除は43万円(所得税の48万円より5万円少ない)のため、住民税の課税所得は所得税より5万円大きくなります。年収400万円の場合、住民税は所得割約17.5万円 + 均等割約0.5万円 = 約17〜18万円程度が目安となります。

住民税は前年の所得に基づいて計算され、6月から翌年5月にかけて給与から天引きされます。新卒2年目や転職後に「手取りが減った」と感じる原因の多くは、この住民税の開始です。

健康保険料の計算ロジック

健康保険料は「標準報酬月額 × 保険料率 × 1/2(会社と折半)」で算出されます。

年収400万円の場合、標準報酬月額は約26万円(等級20)で、全国平均の保険料率(約10%)を適用すると、自己負担分は月額約13,000円、年間約20万円前後です。

都道府県によって料率が異なります。2026年度の場合、料率の差は約1%で、年収400万円の場合で年間約1万円の差が生じます。40歳以上の方は介護保険料(料率約1.6%)が上乗せされ、年間約2万円の追加負担となります。

厚生年金保険料の計算ロジック

厚生年金保険料は「標準報酬月額 × 18.3% × 1/2」で計算されます。年収400万円の場合、自己負担分は年間約36万円程度です。

控除項目の中で最大の金額ですが、将来の年金受給額に直結します。年収400万円で40年間加入した場合の厚生年金受給見込み額は月額約8.8万円程度(老齢基礎年金と合わせて月額約15万円)です。

雇用保険料

雇用保険料は2026年度の一般事業の場合、労働者負担分は賃金の0.6%です。年収400万円では年間約2.2万円(月額約1,800円)の負担となります。失業時の基本手当や育児休業給付金の受給資格に関わる保険料です。

控除額の全体像

年収400万円(独身)の控除額をまとめると以下のとおりです。

  • 所得税: 約8.7万円
  • 住民税: 約18万円
  • 健康保険料: 約20万円
  • 厚生年金保険料: 約36万円
  • 雇用保険料: 約2.2万円
  • 合計: 約84.9万円
  • 手取り: 約315.1万円

社会保険料(約58.2万円)が控除全体の約69%を占めており、税金(約26.7万円)の2倍以上の負担であることがわかります。

独身と既婚で手取りはどう変わる?

独身の場合

独身で扶養家族がいない場合、各種控除が基礎控除と社会保険料控除のみとなるため、手取りは最も少なくなります。年収400万円では手取りは約310〜320万円程度が目安です。

既婚(配偶者控除あり)の場合

配偶者の年収が103万円以下(または150万円以下で配偶者特別控除)の場合、配偶者控除により所得税・住民税が軽減されます。独身と比べて年間で約5〜7万円ほど手取りが増える計算です。

配偶者控除適用後の手取り目安は約320〜325万円です。

子どもがいる場合

16歳以上の子どもがいる場合は扶養控除が適用され、さらに税負担が軽減されます。ただし、16歳未満の子どもは児童手当の対象となるため扶養控除の対象外です。年収400万円世帯では児童手当は満額支給されます。

扶養控除の適用による手取り増の目安は以下のとおりです。

  • 一般の扶養親族(16〜18歳、23歳以上): 控除額38万円 → 年間約5.7万円の手取り増
  • 特定扶養親族(19〜22歳): 控除額63万円 → 年間約9.5万円の手取り増

年収400万円の月々の手取りと生活費

月額手取りの詳細

年収400万円の月額手取りは、ボーナスの有無や回数で大きく変わります。

ボーナスあり(年2回・各2ヶ月分)の場合:

  • 月額の額面: 約25万円
  • 月額の手取り: 約20〜21万円
  • ボーナス1回あたりの額面: 約50万円
  • ボーナス1回あたりの手取り: 約40万円前後

ボーナスなしの場合:

  • 月額の額面: 約33.3万円
  • 月額の手取り: 約26万円

ボーナスにも社会保険料・所得税がかかるため、額面の約80%が手取りの目安です。住民税はボーナスからは差し引かれません。

ボーナスの手取り目安

ボーナスが額面で約50万円(年2回)の場合、社会保険料や所得税が引かれ、手取りは1回あたり約40万円前後です。ボーナスにも社会保険料・所得税がかかる点に注意しましょう。

生活費モデル(一人暮らし)

月の手取り約20万円をベースにした一人暮らしの生活費モデルです。

  • 家賃: 6〜7万円(手取りの30〜35%が目安)
  • 食費: 3〜4万円
  • 水道光熱費: 1〜1.5万円
  • 通信費: 0.5〜1万円
  • 交通費: 1万円
  • 日用品・衣服: 1〜1.5万円
  • 交際費・娯楽: 2〜3万円
  • 貯蓄: 2〜3万円

都市部では家賃比率が高くなるため、貯蓄に回せる金額が限られます。平均年収に近い水準ではありますが、一人暮らしであれば無理のない生活が可能です。

生活費モデル(既婚・子ども1人)

月の手取り約20万円(ボーナスあり)で家族3人の場合、月々のやりくりには工夫が必要です。

  • 家賃(住宅ローン含む): 7〜8万円
  • 食費: 5〜6万円
  • 水道光熱費: 1.5〜2万円
  • 通信費: 1〜1.5万円
  • 教育費: 1〜2万円
  • 保険料: 1〜1.5万円
  • 日用品・衣服: 1.5〜2万円
  • 貯蓄: ボーナスから年間30〜50万円

家族を養う場合は共働きが前提となるケースが多いでしょう。配偶者がパートで年収100万円程度を稼ぐと、世帯年収500万円となり家計にかなりの余裕が生まれます。

手取りを増やす方法

ふるさと納税

年収400万円(独身)の場合、ふるさと納税の控除上限額は約4.2万円が目安です。実質2,000円の自己負担で返礼品を受け取れるため、食費や日用品の節約につながります。

返礼品として食品を選べば年間約12,000円相当(上限額の約30%)のメリットがあります。ワンストップ特例制度を利用すれば確定申告は不要で、5自治体まで寄付できます。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

会社員の場合、月額最大2.3万円(年間27.6万円)まで掛金を拠出でき、全額が所得控除の対象です。年収400万円の方がiDeCoを満額利用した場合の節税効果は以下のとおりです。

  • 所得税の軽減: 年間約13,800円(税率5%の場合)
  • 住民税の軽減: 年間約27,600円(税率10%)
  • 合計: 年間約41,400円の節税

ただし、課税所得が195万円を超える方の場合は所得税率が10%になるため、節税効果がさらに大きくなります(合計約55,200円)。

iDeCoの3つのメリット:

  1. 掛金が全額所得控除: 年間27.6万円の掛金で約4〜5.5万円の節税
  2. 運用益が非課税: 通常約20%の税金がかからない
  3. 受取時も控除あり: 退職所得控除または公的年金等控除が適用

60歳まで原則引き出せない点には注意が必要です。

医療費控除

年間の医療費が10万円(または所得の5%)を超えた場合、超過分が所得控除の対象になります。家族全員分の医療費を合算できるため、通院が多い年は確定申告を検討しましょう。

医療費控除の対象になる主な費用:

  • 病院・歯科の治療費
  • 処方薬の費用
  • 入院費用(差額ベッド代は除く)
  • 通院のための交通費(公共交通機関)
  • レーシック・歯科矯正(一定条件あり)

生命保険料控除

生命保険、介護医療保険、個人年金保険に加入している場合、最大で年間12万円(各保険料控除の上限4万円 × 3区分)の所得控除が受けられます。年収400万円の方の場合、所得税と住民税で合計約1.8万円程度の節税効果があります。

情報

ふるさと納税、iDeCo、保険料控除は全て併用可能です。年収400万円でも3つの制度を活用すれば年間5〜7万円の手取りアップが見込めます。

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年収400万円の人が知っておくべきポイント

年収400万円と500万円の手取り差

年収が100万円増えて500万円になると、手取りは約390万円前後となり、約75万円の手取り増が見込めます。年収が上がると税率も上がりますが、年収400万円→500万円の区間では所得税率が5%→一部10%に変わるだけのため、手取りの増加率は比較的高い水準です。

住宅ローンの目安

年収400万円の場合、住宅ローンの借入可能額は一般的に2,000〜2,800万円程度です。返済負担率を25%以内に抑えると月々の返済額は約8.3万円以内が安全圏です。

住宅ローン控除を利用すれば、最大で年間約14万円(2026年入居の場合)の税額控除が受けられます。所得税から控除しきれない分は住民税からも控除されます(上限あり)。

転職で年収アップを目指す場合

年収400万円から500万円へのアップは、同業種でのスキルアップや異業種への転職で十分に実現可能な範囲です。年収が100万円上がると手取りは約75万円増えるため、月額で約6万円の手取り増となります。

よくある質問(FAQ)

Q. 年収400万円の手取りは月いくら?

A. ボーナスの有無や回数によりますが、ボーナスなしの場合は月約26万円の手取り、ボーナス年2回(計4ヶ月分)の場合は月約20〜21万円の手取りが目安です。

Q. 年収400万円だと税金はいくら?

A. 独身の場合、所得税が約8〜9万円、住民税が約17〜18万円で、合計約25〜27万円の税負担が目安です。これに社会保険料(約58万円)を加えた総控除額は約83〜85万円程度となります。

Q. 年収400万円の生活レベルは?

A. 日本の平均年収に近い水準です。一人暮らしであれば無理なく生活でき、ある程度の貯蓄も可能です。ただし、都市部での家族持ちの場合は共働きが望ましく、家計のやりくりが重要になります。

Q. 年収400万円は日本でどのくらいの位置?

A. 国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、年収400万円台は給与所得者全体の約15%を占めるボリュームゾーンです。平均年収(約460万円)にやや届かない水準ですが、20代後半〜30代前半では十分に高い部類に入ります。

Q. 年収400万円で貯蓄はいくらが目安?

A. 一般的に手取りの10〜20%を貯蓄に回すのが理想とされています。年収400万円(手取り約315万円)の場合、年間30〜60万円が目安です。月の手取りから2〜3万円+ボーナスから20〜30万円を貯蓄に回す方法が現実的です。

Q. 年収400万円で子育ては可能?

A. 片働きの場合は厳しいですが、配偶者のパート収入(年収100万円程度)と合わせて世帯年収500万円にすれば、十分に子育てが可能な水準です。児童手当も満額支給され、自治体の子育て支援制度も活用できます。

まとめ

年収400万円は日本の給与所得者の平均に近い水準で、手取りは約310〜320万円(独身の場合)が目安です。社会保険料の負担が約58万円と最大の控除項目ですが、将来の年金受給に直結する費用でもあります。

ふるさと納税やiDeCoなどの節税策を活用すれば年間5〜7万円の手取りアップが可能です。まずは手軽に始められるふるさと納税から取り組み、余裕が出てきたらiDeCoやNISAでの資産形成も検討しましょう。

注意

本記事の税金・社会保険料の金額は2026年度(令和8年度)の制度に基づく概算値です。実際の金額は都道府県、年齢、扶養家族の有無などによって異なります。正確な金額は手取り計算ツールでシミュレーションしてください。本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務アドバイスではありません。

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