同じ年収でも手取りが違う?
年収500万円でも、勤務地が東京か福岡かで手取り額が変わることをご存じでしょうか。その原因は健康保険料率が都道府県ごとに異なるためです。
会社員の多くが加入する協会けんぽ(全国健康保険協会)は、都道府県ごとに保険料率を設定しています。2025年度の料率は最も低い県で約9.33%、最も高い県で約10.34%と、約1ポイントの開きがあります。この差が毎月の給与から天引きされる健康保険料に反映され、結果として手取り額に差が出るのです。
所得税や住民税、厚生年金保険料は全国一律の計算方法のため、都道府県で差がつく要因は主に健康保険料率です。
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手取り計算ツールで詳しく計算する都道府県別 手取りランキング(年収500万の場合)
年収500万円・独身・扶養なし・ボーナス年2回の条件で、協会けんぽの健康保険料率に基づいて手取りを試算しました。
手取りが多いTop 5
| 順位 | 都道府県 | 年間手取り目安 | 料率(労使折半前) |
|---|---|---|---|
| 1位 | 新潟県 | 約396.2万円 | 9.33% |
| 2位 | 富山県 | 約396.0万円 | 9.37% |
| 3位 | 長野県 | 約395.8万円 | 9.41% |
| 4位 | 静岡県 | 約395.6万円 | 9.45% |
| 5位 | 東京都 | 約395.5万円 | 9.47% |
手取りが少ないBottom 5
| 順位 | 都道府県 | 年間手取り目安 | 料率(労使折半前) |
|---|---|---|---|
| 43位 | 大分県 | 約393.5万円 | 10.07% |
| 44位 | 香川県 | 約393.3万円 | 10.11% |
| 45位 | 北海道 | 約393.1万円 | 10.17% |
| 46位 | 福岡県 | 約392.8万円 | 10.25% |
| 47位 | 佐賀県 | 約392.5万円 | 10.34% |
ランキングは協会けんぽの健康保険料率(2025年度)に基づく概算です。組合健保の場合は料率が異なります。
なぜ都道府県で差が出るのか?
差が生まれる仕組みには、主に3つの要因があります。
1. 協会けんぽは都道府県単位で料率を設定
協会けんぽは全国一律ではなく、各都道府県支部ごとに保険料率を決めています。これは2009年の制度改正で導入された仕組みで、地域の医療費の実態を料率に反映させることが目的です。
2. 医療費の多寡が料率に反映
保険料率は、その都道府県で使われた医療費の総額に連動します。一人あたりの医療費が多い地域では料率が高くなり、少ない地域では低くなる傾向にあります。
3. 高齢化率や医療機関の充実度が影響
高齢化が進んでいる地域や、医療機関が充実していて受診率が高い地域は、結果的に医療費の支出が多くなります。佐賀県や福岡県の料率が高い背景には、こうした地域特性があります。
差額はどのくらい?
年収500万円の場合、手取りが最も多い新潟県と最も少ない佐賀県の差は年間約3.7万円です。月額にすると約3,000円の差になります。
この差額は年収が高くなるほど拡大します。年収700万円なら約5万円、年収1,000万円(標準報酬月額の上限に達しない範囲)なら約6〜7万円の差に広がる計算です。
一見小さな金額に見えますが、10年間で考えれば37万円以上の差になります。長期的な資産形成を考えると、無視できない金額です。
自分の手取りを正確に知るには
ランキングは協会けんぽの料率で計算していますが、実際の手取りを知るには以下の確認が必要です。
- 勤務先の健康保険組合を確認する: 大企業やグループ企業の場合、協会けんぽではなく独自の組合健保に加入しているケースが多いです
- 組合健保は協会けんぽより安いことが多い: IT業界や製造業の大手企業では、料率が8%台のところもあります
- 扶養家族の有無: 配偶者や子どもの扶養控除によって所得税・住民税が変わります
手取り計算ツールでは、年収・都道府県・扶養人数を入力するだけで、より正確な手取り額をシミュレーションできます。
よくある質問(FAQ)
Q. 都道府県で手取りが違うのは健康保険料だけ?
A. はい、主な要因は健康保険料率の違いです。所得税・住民税・厚生年金保険料の計算方法は全国共通です。ただし住民税の均等割額が自治体によりわずかに異なる場合があります。
Q. 転職で勤務地が変わると手取りも変わる?
A. 協会けんぽに加入している場合、勤務地の都道府県が変われば健康保険料率が変わり、手取りも変動します。ただし組合健保の場合は勤務地に関係なく組合の料率が適用されます。
Q. 料率は毎年変わる?
A. はい、毎年3月に改定されます。都道府県ごとの医療費実績に基づいて見直されるため、順位が入れ替わることもあります。
まとめ
同じ年収500万円でも、都道府県の健康保険料率の違いによって年間最大約3〜4万円の手取り差が生まれます。料率が低い新潟県や富山県は手取りが多く、佐賀県や福岡県は少なくなる傾向にあります。自分の正確な手取りを知るには、勤務先の健保組合と都道府県を確認したうえでシミュレーションすることが大切です。
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